私が高校生の頃、誰もが憧れた【エアマックス95】。赤・青・黄色とカラーバリエーションがあったがダントツ人気だったイエローグラデ
人気がありすぎて店頭に置いてあることなんてなかったし、あってもビックリする値段で販売されていた。
履いているだけで襲われて靴を剥ぎ取られるというただの犯罪行為に【エアマックス狩り】という名前までつけて流行ったりした。
とにかく、35年も前に流行した商品がいまだに復刻版として販売され、当たり前の様に高値で取引されている。
エアマックス95【airmax95】手に入れたいという欲望から
正規販売店での抽選販売
2020.12にも同じように復刻版が発売される事になり半月前からエントリーできる抽選発売が実施されていた。
もちろん私も予約にエントリー!理由はもちろんエアマックス95が大好きだからである。
あの頃から何も変わっていない憧れの靴。若者の靴というイメージが残っているため、年を重ねた今となってはおそらく似合わないであろう。それでも欲しかった。
人は歳をとるがエアマックスは何度でも蘇るのである。
そして抽選の結果は、残念ながら落選。
この落選をきっかけに新たなストーリーへと続くのである…。
フリマサイトで検索してみると。。
手に入れた人の中には、それを高値で売ろうとするいわゆる【転売ヤー】がフリマサイトに出品していることがある。
「フリマサイトを、覗いて安値で買えるのならいいんじゃないか?」と覗いてみると、あるじゃないですか!かなりの数のエアマックス95が!
しかも、定価と同じぐらいの値段で販売されている物も多数あり、売れ残っている!
ここで、私の勘が働いたのだ。
これは転売ヤーの誤算で、売られすぎた結果、エアマックスの値段が下がってるのでは?
そうとなれば、安い物を買ってしまえばいいじゃん!
今考えると、冷静さを失った判断をしていますが、当時は気が付くはずもなく。
定価とあまり変わらない商品を見つけてポチッ!ついに、夢のエアマックス95が僕のものに!
嫌な予感
あまり履くことも無いかもしれないけど眺めるだけでもいいかもー。と色々な想像をしながらふと、僕が購入した出品者さんが他に出品している商品を見てみると他も安い…
その割に評価が少ない。新規アカウントってこと?
まてよ。嫌な予感がして調べてみると偽物を販売している人の特徴にそっくりやないかい!予感的中!
急いで出品者にコメントし、
間違って購入してしまいました。キャンセルお願いします。
コメントなし。。。
日々の生活の中で、無駄な出費を抑えようと努力しているが、自分勝手な思い込みからこんな簡単な罠に引っかかってしまうとは・・。
お金も管理会社に振り込まれており、後は出品者が発送するだけの状態。もう逃げることはできない・・。
本物か確認するために納品書を付けてもらうよう依頼し、商品とともに送付してもらう約束をなんとか交わすことが出来ました。
本当なら人生で初めて憧れのエアマックスを手に入れる所ですが、ほぼ間違いなく偽物とわかった今、ワクワク感は全くなくめんどくさいという気持ちとどうすればお金を取り戻す事が出来るのかを考えるばかり。
商品の到着
偽物と分かっている物が届くのを待つ気持ちはなんとも切ない。購入したのに、「いっそのこと届かなければいいのに」と思ってしまうほどである。
そして、届いたところで間違いないなく出品者と押し問答が繰り広げられることになるだろう。小心者の僕にとってはかなりの苦痛となるに違いない。
年末年始や大雪のせいで到着が遅れたりしたがなんとか三連休の初日に無事商品到着。
本当なら到着したらすぐに開封し眺めたり履いたり思い出に浸るところだが、なんと、到着してるにも関わらず玄関に一日放置。
僕の気持ちが完全に現実から避けようとしている。しかし、届いてしまったものはしょうがない。勇気を振り絞って「開封の儀」を行うことに
開封の儀の注意点
とりあえず、相手には「本物と確認出来るまでは受け取り通知はしません」と伝えていたのでじっくりと調べてみることにしようではないか。そもそも、まだ偽物と決まった訳ではないのである。
事前に色々と調べてみると、とにかく届いた商品には素手では触らないこと。と注意書きがあったので新品の手袋を装着し開封。
なんと、いきなり箱が破れている!商品説明では新品と書かれていたのに!!とりあえず記念に写真を撮影。
慎重に袋から箱を取り出し箱を開けてみるとなかにはビニールの袋に入ったエアマックス95が。ちょっとまてよ。靴を新品で買ったときは白い紙に包まれて箱に入っていたような。
しかも袋が破れているという質の悪さ。いや、偽物でもその辺はしっかりしようよ!
まだ偽物と決まったわけではない。気を取り直して箱から取り出してよく見てみると第一印象としてはなんかダサい。手に持ってみても全然気持が盛り上がらない仕上がり。これが25年もの月日が経過しても人々を魅了する品物とは思えない。
本物との違い
ここで、正式なナイキ公式HPの写真を確認し届いた現物との細かい違いをあげてみると
- 全体的に黄色の色が薄い感じがする。
- 縫い目が1重と2重の使い分けが違うとこがある。
- エアの入っている透明のところにゴミが入っている。
- ソールのデザインが違う。
- パーツがずれていたり品質が悪い。
- 一番大事な新品を購入した時についているタグが付いていない。
半世紀以上靴を作り続けているナイキが作るものの品質とは明らかに違うし、もしこれを作ってるのならこの会社はもう存在していないであろう。
この時点で、25年間憧れ続けてようやく手に入れたエアマックス95が偽物と判明しました。
世の中そんなに甘くないんですよね。やっぱり。
出品者とのバトル
さて、ここから出品者とバトル開始。
初めは本物とは違う事を何とか伝えようとしましたが、残念ながら僕は本物は知らない。ネットで見比べたと言ってもなんとも説得力がない。本物ですと言われても決定的なキメゼリフが言えない。
試しに「ネットで確認したものと違う」とコメントしましたが、相手からは「本物であることは間違いないし返品も受け付けていない」と返答。
自分が相手の立場なら、同じことを言うだろうな。
小心者なので、顔の見えない相手とのバトルは気持ち的にはずっとモヤモヤしている感じ。せっかくの休みなのに頭の中は押し問答のシュミレーション。
早く終わらせたい!
そこで方向性を少し変えて、「商品説明にある「新品未使用」であることが証明できない。」という理由でバトル再開。
新品に付いている黒タグもないし、結局の初めに依頼していた納品書も同封されていない。なので実際に本物かどうか証明できない。
その旨を説明しなんとか返品させてもらうように依頼。
しかし相手からは、「間違いなく新品です。」との返答。
もう何を言ってもらちが明かないので「商品説明と違うものが届いた」という理由で運営会社に連絡することに。
運営会社からの返答
運営会社からの返答は、通報してから3時間ほどしてから。どうもこの出品者はほかにも規約違反を行っていたらしく後の対応は運営会社のほうで実施してくれるとのこと。
以外に最後はあっさり。とりあえず、ゴタゴタからひと段落。
最後まで受け取り通知を送らなかったことで相手に販売料金が渡らずに済んだことが一番適切であったと感じました。
数日後に返金も無事にあり、商品もこちらで廃棄してほしいとのこと。
もちろん!偽物が出回るのを阻止するためにも廃棄させてもらいました。。。
まとめ
最後は意外にあっさりと事が収まった感じですが、やり取りが非常にめんどくさかったのと返信が遅いので次のことをずっと考えておかなくてはいけないストレスを常に感じていました。
調べによると根負けして偽物とわかっていても受取通知を送り取引を成立させてしまうケースが多いらしいです。
真面目に生きてる人間が馬鹿を見る世界がこれ以上広がらないようにまずは購入しない。見定める目を養うこと。そして、あきらめない心が大切と感じました。
もしもの時のために参考にしてもらえれば幸いです。
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